目に見えない生と死の分岐点 2

2012/3/25にシーサイドで事故がありました。
詳細はJFAから発表があると思いますが
概要としては短いロープを使用してのすっぽ抜け〜グランドフォールのようです。

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以前の日記にも書きましたが下に書いたようなことを
登り出す前に気をつければ致命的な事故はかなり減ります。

1. メインロープを結んでからシューズを履く
2. リードの時はロープを引っ張って結びその他のチェック
3. TRの時は軽くテンションをかけてみてチェック
4. ビレイヤーのデバイスをチェック
5. 反対側の末端を結ぶ


私と登る人やこのブログを読んでくれる人は
当たり前に感じることばかりだと思いますから
今回はそこからさらに考えを進めてみましょう。


今回のすっぽ抜け事故、末端を結んでいれば当然防げることです。
ブログ的には「末端結びで止まってよかったよかった」で終了なのですが
リアルな世界ではその状態からいかにクライマーを安全に下ろすかがポイントになります。

体重がかかっているロープを結んで連結する・・・
相当大変だけど実際にやったことがある人はどのくらいいるんでしょう?

私はロープ末端を末端結びから1mくらい余らせておいて
そこに連結するのが無難だと思うのですがギリギリで結んだ場合
どうやればロープの連結ができるか考えたことはありますか?

2重エイトノットでループ状に末端結びをしておくと
カラビナで連結するだけで済むからギリギリでもいいのかもしれませんね。

結び目ができたロープは当然カラビナを通過できませんから
1本目のボルトまでの距離以上にクライマーを下ろす必要がある場合
ビレイヤーが上がって行って1本目を回収する必要が出てきます。

そういう時にグリグリだと両手が離せて非常に楽なのですが
それ以外のデバイスを使っている人はどうするか
シミュレーションしたことはありますか?


「末端を結んでおこうよ」と簡単に言う一言の裏には
今思いつくだけでもこれだけ考えるべきことがあるのです。

それ以外にもルートとロープの選択、
残ロープの確認(クライマーも下りながらチェックしようね)などなど
末端結び以外にも色々と考えるべきことはあります。
私とは全く違う方法で安全確保している人もいるでしょう。

そんな中で大事なのは教えてもらった知識に自分の想像力を働かせて
どうすれば自分のクライミングで危険を回避できるのかを考え続ける努力だと思います。

教えてもらった技術や知識をそのままリピートするだけで
「私は安全」なんて考えるのは怠慢です。


人間だから何処かで必ずミスはするでしょうし
クライミングで興奮したり疲れていたりすればミスの確率はぐんと増えます。

その時にどういうフォローアップが出来るかは
ミスが起きる前に考えておかなければいけません。
生と死の分岐点が目の前に現れた時に考えるのだと遅すぎますよ〜

最後に・・・
「悩んだら安全な方を選ぶ」が幸せになれるコツだと思います。
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Commented by akafujiyamashin at 2012-03-28 23:54
慎重論を言うと、楽しい空気が変わってしまうから言いたくないなと思う事があるけれど、一度失敗したら次が無いので自分が発言できるようになりたいと思っています。つまんないことだけど、きっとどこかで誰かかも同じ事を思っているはず。
Commented by YOU2(ゆうこ) at 2012-03-29 00:10 x
ここまで深めて考える視点は持っていなかったです。
ありがとうございます!
Commented by ひら at 2012-03-29 01:34 x
ロープが足りない場合、降りる側が冷静でスキルがあれば、
一度セルフを取って、セルフから上のロープを抜き、結びなおして
とりあえず下まで降りる(回収は後回し、または残置) が良い
かなぁ、とか、考えてます。

でもより安全である方法を「やったことない」と無視し、調べもせず、
自分の「安全でない」方法を突き通す人は多いです。
Commented by kounoproclimb at 2012-03-29 22:30
すっぽ抜けの事故ほど悲しいほどばかばかしいものはありませんね。(関係者の方、気を悪くしたらごめんなさい)僕はロープの長さが足りなかった経験が何度かありますよ。
もっとも、やばいと思って最初から2本のロープを結んでおいたので事なきを得ましたが・・・・
一番簡単なのは、脱出法でATCなどのビレイデバイスを完全ロック、ビレイデバイスの安全環に別のロープを接続する。もちろん、他のクライマーの応援を借りての話ですが・・・・・

ところで、ルートはどこですか?
もしかしてアイロン?
Commented by アイロン at 2012-03-29 23:18 x
やましんさん
前にも日記で書いたけど、気づかずに危険な状態でいる時に
温和で話しやすい人のほうがフォローが入る確率が高いですよね。

注意しただけで冷たい空気が流れたりする人とか強面系の人とか
そういう人は危ないことがあっても心のなかだけど「あぁ〜」なんてw

運も実力のうちなんて昔の人は良く言ったものですw
Commented by アイロン at 2012-03-29 23:40 x
YOU2さん
このブログで一人でも気づいてくれる人がいるなら幸いです。
また機会を作って一緒に登りに行きましょう♪
Commented by アイロン at 2012-03-29 23:43 x
ひらひらさん
そうそう、そうやって色々考えるのが大事ですよね。
私が書いた方法は周りの人にロープを借りれないとダメだし
ひらひらさんが書いてくれた方法はハング壁で空中ロアーダウンだと使えないし。

色々考えてたり話しあったりして
沢山引き出しを持つことが大事ですよね〜

Commented by アイロン at 2012-03-29 23:46 x
登攀工作員さん
なるほど! 私は思いつかなかった方法です!!!
それなら末端むすびから先を余らせる必要もループにする必要もないですね〜
今度会ったときにそんな話を延々と語り合いましょう(☆_☆)
Commented by ひらひら at 2012-03-31 01:08 x
ロープが足りない状況は、周りに人がいる状況ではない場合の
ような気がして、私はつい登り返しを考えちゃいます。

あとはロックしてビレイヤーが登る、と言う手もありますね。

ロープ足すなら、継ぎ目が1本目のヌンチャクにひっかかると
降りられないので、ちょっと足りない時と、けっこう足りない時では、
対処法が違うように思います。
Commented by アイロン at 2012-03-31 15:14 x
ひらひらさん
そうやって色々な方法を考えられる人好きです♪
ピンチになる状況は千差万別だからひとつの方法で
すべてのパターンのフォローアップが出来るわけじゃないし
やっぱり色々考えた上での引き出しの数ですよね〜

by kunkung | 2012-03-28 12:36 | クライミング | Trackback | Comments(10)